こんにちは、松山真由美です。
先日、久しぶりにショッキングなことがありました。
夏の間、暑い日にムリして帰り、何度か軽い熱中症みたいになったので、
今年はあまり歩いて家まで帰れていませんでした。
でもラシッドが運動不足になるといけないため、50分は長すぎるので、
途中まで行って帰るというお散歩コースにしていました。
その日はなぜか、散歩犬がものすごく多く、お散歩気分のラシッド君には誘惑がいっぱい!
去年びっくりするぐらい迷子になった魔の交差点に近づいてきた時、
そこにもわんちゃんがいたのか、そろりそろりとラシッドが寄っていく気がして
「ノー!ネバーマイン」
と、なんとかクリアーできました。
「はー、良かったー!無事に交差点を渡りきったー!」
と、ほっと一安心したのもつかの間。
なぜか急に「母ちゃん、ここ危険!」と、ラシッドが固まって動かなくなったのです。
「どうしたの?なんで動かないの?そうか、いつもの車輪止めのポール?」
と、手を伸ばしてポールを確認しました。
可笑しい!何もない。
じゃあ何で?と右足を一歩だしてビックリ!
そこには地面がなく、バランスを崩しそのままグラリと右に倒れていきました。
「母ちゃーん!危なーい!!」というラシッドの叫び声。
しかしながら、一体何が起こったのかわからない私は、
「うぅわぁー!崖に落ちたー!」と思ったのです。
すると、気付いたら何かにズボっとはまりました。
あまりの恐ろしさにしばらく放心状態だったのですが、
「きゃー!!大丈夫ー!!」
という通行人の人達の叫び声で我に返り、やっと自分は溝にはまっているのだと気付きました。
「か、母ちゃん!だ、だからあんなに危険って言ったのにー!!」
と、焦るラシッド。
しかし、右半身が変な格好ではまっているため起き上がれず、みんなに助けてもらいました。
「大丈夫?立てるー?ぐねったから痛いでしょー!」
と、ものすごく心配そうに聞いてくれたお姉さんに、
「本当にありがとうございました。私は大丈夫です。
いやー、それにしても良かった!ただの溝でー!」
と、本気で崖に落ちたと思い込んでいた私は、周りの心配をよそに嬉しそうに答えてしまいました。
この人あんな目にあったのに、何をポジティブなことを言ってるの??と思ったはずですが、
「そ、そうね。確かに、ドブでなくて良かったわ!ドブならもっと大変だったわ!」
と言ってくれました。
その場にいた中学生の女の子たちもみんな心配してくれ声をかけてくれました。
みんなにビックリさせてしまい、本当に申し訳ないなぁと思いながらも、
人の優しさに触れ、嬉しくて胸がいっぱいになりました。
でもこれで、盲導犬がいても、判断するのは人間の方なので完璧ではないんだと実感してくれただろうなぁ。
その出来事を昨日お客さんに話していたら、
「これからはラシッドが動かなくなったら何かがあるので、
無理せず誰かに何で止まっているのか聞くといいよー。
何があるのかわからないのに動いたら絶対に危ないからね!」
と言われました。
確かにそうだなぁ、こんなことでみんなに迷惑をかけるなら、
ちょっとでも困ったらムリしないで誰かに聞こう。
きっと、ラシッドの代わりに「ここ溝だよ!」と教えてくれるはず。
なので、これからは一人で何とかしようと思わず、もっともっとみんなに頼り、
甘え、素直に生きていこうと思いました(^O^)
《人間は 独りじゃないな ありがたい》