「ラシッドの真実、その2」
こんにちは、松山真由美です。
今回は、家の中に入ってから、ラシッド君がどうなったのかをお伝えします。
繁殖ボランティアさんのお家で産まれてから、2ヶ月でパピーウォーカーさんに預けられ、1歳になるまで育ててもらうのですが、そこで、愛情いっぱいにかわいがられ、たくさんの経験をさせてもらう。
そこまでは講義で聞いて知っていましたが、想像以上の愛の大きさにビックリしました。
池田さんは、歴代のパピーちゃんのそれぞれのアルバムを作られており、そこにはかわいすぎるラー坊がいっぱいいました。
泳ぎは得意ではないが、ライフジャケットをきて川で泳ぐラー坊。
でも、ウェイクボードのようにボードに乗って引っ張られるのはとっても上手だったそう。
バーベキューで、頭とまつげが焦げたりとか、犬は喜ぶだろうと雪を見に連れて行ったら、嫌がって全く動かなくなった話など、たくさんありすぎて書ききれません。
池田さんは、ライトフレンズといって、盲導犬を育てる会のボランティアもされているのですが、よくラー坊も集まりに連れて行ってもらったらしく、そこでもたくさんの人に愛されていたそうです。
いろんな人たちと海や川や車の旅行など、多くの経験をさせてもらったみたいで、ラー坊のパピー時代は、まさに幸せの宝庫だったのです。
「なるほど、そうか!なんでラシッドがこんなに社交的でみんなに愛されるのか、全てのなぞが溶けた!すごいなぁ!ラシッド本当に毎日楽しかったんだね。ステキなパピーウォーカーさんのもとにいけて、本当に良かったね。」と、話を聞きながら心の中で何度も何度も思いました。
「ラシッド、すごいヤキモチやきでしょー。」
と、ラシッドが10ヶ月の頃、重なって新しいパピーちゃんがやってきた話をしてくれました。
生後2ヶ月のかわいいバネちゃんに、めちゃくちゃヤキモチをやいたラー坊は、毎日ぬいぐるみかのように振り回したり転がしたりしていたそうなのです。
確かに異常な甘えたでヤキモチやきだとは思っていたけど、そのころからだったとは。
そして、私たちがこんなにもほっこり温かい話をしている間、10ヶ月のゴールデンのぷー君とラー坊がどうなっていたかというと、3時間お邪魔したうちの2時間は取っ組み合いの大暴れ。
全く動じない寛大な心のパピーウォーカーさんの前で、ドスンバタン!ゴロゴロドッカーン!
「ぼくは賢い盲導犬!ぼくを見習って立派な盲導犬になるんだよ!」
と、先輩としての威厳を見せつけるのかと思えばとんでもない。
「わーい!プー君、もっと遊ぼうよー!」
と、すっかりパピーに戻ったラー坊は、誰よりもハッスルしていました。
大満喫してそろそろ帰ろうかと思ったその時!
なんと、お土産にラー坊の大好きなぬいぐるみとボーンをもらったのです。
さすがだなぁ、ラシッドの好きなものをよくわかっているなぁ。
きっと、ラシッドがんばってるから、神様からの少し早いクリスマスプレゼントだね。本当に良かったね。
そして「次はご飯を一緒に食べましょう!」という約束をして、ついに別れの時間がきてしまいました。
池田さんたちが車まで見送りにきてくれた時のことです。
なんと、見送ってくれているのに、車の中で背を向けてそっぽを向いてしまったのです。
どれだけ呼んでも、反対側を見て、固まってしまったのです。
それは、「もうサヨナラなんてしないよ。絶対しないよ!」
と言っているとしか思えませんでした。
「ラシッド、大丈夫だよ、次はすぐに会えるからね。」
と何度も言い聞かせながら帰ってきました。
〈サヨナラは また逢うための おまじない〉
あまりにも興奮した一日だったので、幸せそうにグッスリ寝ている姿を見て、
「私も、ラシッドにたくさんの幸せを感じてもらえるようにがんばろう!これからは、もっといろんな場所にいけるように、勇気をだしてがんばろう!」と思いました。
次は、ぬいぐるみでラー坊がどうなったのかを書きたいと思います。
ぜひ楽しみにしていてくださいね(^O^)