こんにちは、松山真由美です。
先週、日本ライトハウスの「クリーンキャンペーン」に参加してきました。
「クリーンキャンペーン」とは、ライトハウスの職員さんと盲導犬とユーザーさん、ボランティアさんで、御堂筋のゴミを掃除して「街をキレイに!そして、心もキレイに!」という素晴らしい一大イベントの事です。
訓練所を卒業する前にそのイベントの話を聞いた時、直感で「あ!これ絶対にいきたい!」と思いました。
「難波の駅まで来れる人は大集合!!難波の駅で待っていますからね!」
と言われていたのですが、犬と二人だけで難波に行くなんて、私たちにはまだまだ夢の世界!
なぜなら、思っていた以上に職場と家の往復がうまくいかず、なかなか駅に行くという課題に取りかかれないのです。
日にちは近づいてくるけど大丈夫かなぁ?と焦っていると、本番の2週間くらい前に、ほっこりあん先生が訓練にやって来てくれました。
「大丈夫、駅までは簡単なので余裕ですよ!」
と、笑顔で言われたのですが、私にはそんな甘くない!と分かっているのです。
店から家まで帰るのに、迷子にならず誰にも頼らず帰れるようになるまで半年もかかった私たちが、一回の練習でうまくいくわけがないのです。(しかも家から職場までの行きのコースは未だに苦戦中)
その次の週、訓練仲間に無理言って、駅に行くコースの練習につきあってもらいました。
訓練仲間を「一緒にクリーンキャンペーンに参加しよう!」と誘ったのは私なので、何が何でもいけるようにならなければ!
そんな気持ちが訓練仲間に伝わったのか、必死で私に猛特訓してくれました。
視野がほとんど欠けてしまい、本人もかなり見えずらく大変だというのに、一生懸命私に指導してくれたのです。
何とかうまくいっても心配だったのか、何度も何度も「もう一回やっとこう!」と、ほっこりあん先生よりよっぽどスパルタでした。
でも、そのおかげで、、昔テレビで見た「初めてのおつかい」みたいに、かなり怪しい二人組でしたが、何とか難波の駅まで行くことができたのです。
「すごーい!本当に犬と私だけで難波に行けたんだ!」と思えば、不可能が可能になった奇跡に、感動で胸がいっぱいになりました。
難波の駅についたら、そこにはさらにもっと大きな奇跡が!
目が見えなくなってから、ずっと長い間、私にいろんな日常生活を指導してくれ、どんなに落ち込んでも前を向かせてくれた、ライトハウス養成部の「ほめ上手の神様、堀内先生」が、私のことを抱きしめてくれたのです。
堀内先生に会えたのは3年ぶり、嬉しすぎてなかなか言葉がでませんでした。必死でがんばったけどできなかった白杖での歩行訓練。それならばと盲導犬はどうかと、二人で訓練所を訪ね、私のために所長さんに一生懸命お願いしてくれた事。
あれから10年、本当にいろんなことがあり、こんなに遅くなりましたが、「先生!ラシッドです!」と、私の横で嬉しそうにしている犬を、紹介する事が精一杯でした。
「そうか!だから何が何でも今日は来たかったんだ!!こんなご褒美が待っていたんだ!」
そして、そこには訓練所を卒業して以来久しぶりに会えた職員のみなさん、初めてお会いしたユーザさんにボランティアさん。
ここにはたくさんの仲間がいてると思えば、一人じゃないんだなぁ!という何ともいえない安心感に包まれました。
そんな心温かいほっこりあんたちで「街をキレイにするぞー!オー!!」と、今までに味わったことのない、一致団結感に思いっきり感動してしまいました。
実は、この日がくるまでの間「行けたら行くね。」と言っていた私の自信のなさがバレていたからか「無理しなくていいよ、来年がんばればいいよ!」と、いろんな人に言われていたのです。
でもあの時あきらめていたら、今日という幸せな1日には出会えなかったので、こんな私だけどやればできる!勇気を出してこのイベントに参加して本当によかった!
と私の心の中までキレイになった、奇跡のクリーンキャンペーンでした(^^)